一品300円の低価格居酒屋 (2009/07/25)
三光マーケティングフーズが運営する「金の蔵Jr.」は2009年7月に入り、出店ラッシュの状況だ。「全品299円居酒屋 金の蔵Jr.」「全品300円居酒屋 金の蔵Jr.」では、料理も飲み物も全品299円か300円(税抜き)と一律低価格に設定している。
7月9日には横浜相鉄口店、7月14日には池袋西口本店、7月21日には吉祥寺駅前口店、自由が丘駅前店などを相次いで出店している。都内を中心に合計14店舗となった。料理の品数は101品、73種類の飲み物を用意している。さっそく池袋店に足を運んでみたというある人はブログで、「300円だと安心して飲める(笑)。安いせいか若いお客さんが多い」とコメント。豊富な品揃えと低価格が人気を呼んでいるらしい。
イターナルサービスが運営する「じゃんぼ焼鳥『鳥貴族』」。同店では1986年の創業以来、全品280円(税抜き)均一で商品を提供している。焼き鳥ならば2本で280円。鶏の唐揚げやポテトフライ、なんこつ唐揚げといった定番の料理メニューは67品目ある。飲み物ではビール、サワー、梅酒に日本酒など多数、用意している。
「鳥貴族」も、6月30日には愛知県・錦三袋町店、7月15日には東京・葛西店、7月22日には東京・下北沢店、7月28日には兵庫・阪神尼崎店と全国での出店が相次いでいる。ホームページの説明では、飲食業界の出店スペースは落ちている現状だが、低価格の業態が不景気に強いと見て、同社は出店準備を急いでいると書かれている。「鳥貴族」で食事をした個人のブログにはやはり、「コスト・パフォーマンスはすごくいいですね。それにしても、調子に乗ってよく飲み、よく食べました」などと書き込まれていた。
■回転率を上げて、収益の確保を見込める
このような低価格帯の居酒屋の出店が相次いでいる状況について、船井総合研究所の経営支援部フードビジネスグループ・チーフコンサルタントの二杉明宏さんは、次のように話す。
「これまで居酒屋の客単価は3000~3500円と比較的高単価でした。が、居酒屋の苦戦が続く中、単価の安い店に流れているのは顕著でした。三光マーケティングフーズが、低単価帯の品を集めた居酒屋『金の蔵Jr.』の出店が相次いだのは象徴的。同社は高価格帯の店舗も抱えていますから、そちらより、低価格路線を優先した事情が伺えます」
二杉さんによると、一品300円前後の商品を並べた場合、客単価は2000円前後となる。しかし、回転率を上げることができるため、収益の確保を見込めるというわけだ。二杉さんは今後、居酒屋のこうした低価格路線の業態は増えるとみている。もっとも、「安くて、きちんと利益の出る構造を作ることが大事。原価の安い食材やメニュー作りが鍵になるでしょう」と指摘している。
ちなみに、東京・銀座では20~40代のサラリーマンやOL、学生が足繁く通う低価格バーも人気を集めている。「銀座300バー」もその一つだ。店内のメニューがやはり全品315円で、チャージ料金もかからない。お酒の種類は150~200点、フードメニューも50品目と品揃えが豊富。
ゼネラルマネージャーの川幡雄一郎さんによると、中には1人でふらりと来る人もいるとか。最近ではクチコミでの評判もあり、2店舗合計でひと月に8000人は訪れるそうだ。
7月9日には横浜相鉄口店、7月14日には池袋西口本店、7月21日には吉祥寺駅前口店、自由が丘駅前店などを相次いで出店している。都内を中心に合計14店舗となった。料理の品数は101品、73種類の飲み物を用意している。さっそく池袋店に足を運んでみたというある人はブログで、「300円だと安心して飲める(笑)。安いせいか若いお客さんが多い」とコメント。豊富な品揃えと低価格が人気を呼んでいるらしい。
イターナルサービスが運営する「じゃんぼ焼鳥『鳥貴族』」。同店では1986年の創業以来、全品280円(税抜き)均一で商品を提供している。焼き鳥ならば2本で280円。鶏の唐揚げやポテトフライ、なんこつ唐揚げといった定番の料理メニューは67品目ある。飲み物ではビール、サワー、梅酒に日本酒など多数、用意している。
「鳥貴族」も、6月30日には愛知県・錦三袋町店、7月15日には東京・葛西店、7月22日には東京・下北沢店、7月28日には兵庫・阪神尼崎店と全国での出店が相次いでいる。ホームページの説明では、飲食業界の出店スペースは落ちている現状だが、低価格の業態が不景気に強いと見て、同社は出店準備を急いでいると書かれている。「鳥貴族」で食事をした個人のブログにはやはり、「コスト・パフォーマンスはすごくいいですね。それにしても、調子に乗ってよく飲み、よく食べました」などと書き込まれていた。
■回転率を上げて、収益の確保を見込める
このような低価格帯の居酒屋の出店が相次いでいる状況について、船井総合研究所の経営支援部フードビジネスグループ・チーフコンサルタントの二杉明宏さんは、次のように話す。
「これまで居酒屋の客単価は3000~3500円と比較的高単価でした。が、居酒屋の苦戦が続く中、単価の安い店に流れているのは顕著でした。三光マーケティングフーズが、低単価帯の品を集めた居酒屋『金の蔵Jr.』の出店が相次いだのは象徴的。同社は高価格帯の店舗も抱えていますから、そちらより、低価格路線を優先した事情が伺えます」
二杉さんによると、一品300円前後の商品を並べた場合、客単価は2000円前後となる。しかし、回転率を上げることができるため、収益の確保を見込めるというわけだ。二杉さんは今後、居酒屋のこうした低価格路線の業態は増えるとみている。もっとも、「安くて、きちんと利益の出る構造を作ることが大事。原価の安い食材やメニュー作りが鍵になるでしょう」と指摘している。
ちなみに、東京・銀座では20~40代のサラリーマンやOL、学生が足繁く通う低価格バーも人気を集めている。「銀座300バー」もその一つだ。店内のメニューがやはり全品315円で、チャージ料金もかからない。お酒の種類は150~200点、フードメニューも50品目と品揃えが豊富。
ゼネラルマネージャーの川幡雄一郎さんによると、中には1人でふらりと来る人もいるとか。最近ではクチコミでの評判もあり、2店舗合計でひと月に8000人は訪れるそうだ。