西日本高速道路と西日本高速道路サービス・ホールディングスは、10月25日(土)、「大分自動車道 別府湾サービスエリア(SA)」をグランドオープンする。

新施設は、別府湾を眺望し、上下線のサービス施設を自由に行き来できる上下一体構造のSAである特性を活かし、西日本を代表するシンボリックなサービスエリアという位置付けでリニューアルを行った。

地元、由布院温泉にある有名旅館「山荘 無量塔(むらた)」や飲食施設を手がける藤林晃司氏のプロデュースのもと、店舗コンセプトを「和を基調としたモダンで心地よい空間」とし、「質の高いサービス」と「地元(別府、由布)色」を打ち出した。

すでに春以降オープンしている軽食ラウンジ、ショッピングコーナーの「玄林館(げんりんかん)」(上り線60席、下り線78席)では、大分・豊後水道のサバの一夜干をトルティーヤで巻いた「佐伯産サバ一夜干のロールサンド」(550円)、大分名物「とり天定食」(700円)などが人気を博しているほか、地元の人気店、サリーガーデンのシフォンケーキや由布院市ノ座の手作り結豆腐、由布院燻家の荒挽ポークソーセージなどの地元グルメを販売している。

今回新たにオープンするのは5店舗。新潟の古民家を移築したレストラン「アルテジオダイニング」(1階、2階合わせて72席)と、人気のロールケーキ専門店「B-speak caf?(ビー・スピーク・カフェ)」(24席)、富山の古民家を移築した棟に入るそば店「不生庵(ふしょうあん)」(38席)はいずれも山荘 無量塔グループがすでに由布院で営業している人気店の新店。ほかに、同グループにとっての初めての業態となる丼・茶漬の「茜舎(あかねや)」(30席)と、山荘 無量塔で使用している食器やカトラリー、オリジナル柚子胡椒などを販売する「セレクトショップ」もオープンする。いずれの店も藤林氏が最高経営責任者を務めるリ・クリエイト(本社大分県由布市)が運営する。

総工費は6億円。年間売上目標は10億円(リニューアル前7億円)。「癒しとおもてなしの心」による質の高いサービスとアミューズメント性を兼ね備えた新しいスタイルの“スーパーグランドSA”は、地元のロードサイド型レストランにとっても、強力なライバルとなりそうだ。また、地元の一有力旅館グループに全体のコンセプト作りから、建築などのハード面、運営などのソフト面まで全面的に委託する形も新しい試みとして注目される。