今日はステンレスの種類についてお話します。現在JISに指定されているステンレス鋼はおよそ70種類、その他ステンレスメーカーが独自に開発し、社内規格として生産しているものを合わせると約90種類あるといわれています。
 これらを基本成分別に分類すると、クロム系ステンレス鋼とクロム・ニッケル系ステンレス鋼に大別されます。
金属組織で分類すれば、クロム系ステンレス鋼はマルテンサイト組織とフェライト組織に、クロム・ニッケル系ステンレス鋼はオーステナイト組織になります。
 JISのステンレス鋼を表す記号は次のように規定され、あとに鋼種数字をつけて区分している。
 ステンレス鋼材:SUS(Steel Use Stainless)
耐熱鋼材:SUH(SU Heat Resisting)
 ステンレス鋳物:SCS(Steel Casting Stainless)
耐熱鋼鋳物:SCH(SC Heat Resisting)
鋼種数字は国際的に広くつかわれている、AISIの3ケタの数字に習っている。
 200番台:クロム・ニッケル・マンガン系
 300番台:クロム・ニッケル系
 400番台:クロム系
 600番台:高温高強度合金系
また数字の後にアルファベットの付いている例があります。 L:低炭素の意味   例 304L  316L
    J:日本独自の鋼種の意味  例 304J1、
                        304J2